1年前の自分へ

1年前、僕は大学受験に失敗した。
敗因は実にわかりやすい。自分に対する慢心、そして努力不足。
1年前の僕は、センターが終わって受験が終わった気になってしまっていた。
センターの結果が良すぎたからだ。
僕の第一志望だった大学はいわゆる2次型で、2次の割合が大きい。
いくらセンターが良くともすぐに逆転されてしまうのだ。
それに2次は本当の実力が問われるところだから、実力が無ければ
すぐに蹴落とされてしまう。
そういうことを知っておきながら、僕はセンターが終わってからの1ヶ月、
まあ大丈夫だろうという簡単な気持ちで過ごしてしまった。
結果、不合格。後期の第二志望の大学に入学した。
浪人という選択肢もあったが、もう一度受験生活を繰り返す意思が
僕にはなかった。
 
大学入学してからのこの一年、僕は第一志望の大学に対するジェラシーを
常に感じ続けてきた。
その大学の名前が出るだけで、自分とは関係ないことでも、受験失敗のことや
その大学に受かっていった友人達のことが思い出されて辛かった。
とにかく引きずっていた。
去年の6月頃は、ジェラシーの塊だった。 
  
あれから1年経った今、ようやくその歪んだ感情が薄れ始めてきた。
大学でできた仲間達のおかげだ。
彼らのお陰で、この1年の大学生活がとても楽しかった。
24時間ファミレスに夜から朝まで居座るという馬鹿げた挑戦や
サークルの合宿、キャンプでハメを外して騒いだこと、
夜が明けるまで本音で語り合ったこと、
電話で長々と話せるようなまともな女友達ができたこと、
ギターを1日中仲間と弾き続ける楽しさ、など、全ては言い尽くせないが、
1年前の自分には到底無理だったであろうことを可能にしてくれた。
入学前は大学に来ても、家に引きこもって一人で遊んでるかもなーとか
すら考えたことがある。そんな僕だったが、1年経った今、
これだけは自信をもって言える。この1年は間違いなく充実していた。
 
今でもちらりと1年前の出来事が脳裏をよぎることがある。
その度に胸は痛むが、それはそれでいいのだと思う。
まだまだすべきことは山積みで、そのどれもが僕を充実させることで、
そしてそれを共に行う、大切な仲間達がいる。
もう過去に縛られてうだうだするのは今日でやめようと思う。
過去の反省をすることは確かに大切かもしれない。
が、今の自分は結局今の自分でしかない。
悔んだところで何かが解決するわけでもない。
過去の自分を受け入れた上で、いつかそれも自分だったと笑えるよう、
顔を上げて歩いていきたい。
 
to.   Mr.Myself one year ago